2022年11月 フランス最大の食の見本市SIALJRE 全米輸 ブースにて通訳を担当しました。
JREホームページは ⇨ こちら!SIAL ホームページは ⇨ こちら!フランス最大の見本市SIALは、世界119カ国から出展があります。出展社数は約7200社。来場者の国籍も、人数も、かなりのもの。その大きさをイメージしていただくために、会場のパリ・ノール・ヴィルパントの面積を東京ドームと比較しますと、パリ・ノール・ヴィルパントは242,000m2
東京ドームは46,755m2。
ざっと東京ドームの5倍以上の面積を使ったイベントということになります。(ちなみに、この同じ場所でメゾン・エ・オブジェやジャパンエキスポも開催されますが、全ホールをめいっぱい使うのはSIALだけ)
ご参考までに、マーケティングリサーチ会社TNCによるSIALリポートは ⇨ こちら!
私が担当したJREのブース ↓百笑市場
名古屋食糧
木徳神糧
この3社が並ぶブースで通訳をしました。前置きはこのくらいにして、「日本の美味しいお米には可能性がある!」と痛感することになった、この時の体験を書きます。
実は、当日現場に立つまでは「日本のお米が輸出できるのか?」と、非常に疑心暗鬼でした。なぜなら、まず値段が高い。ヨーロッパでも、スペインやイタリアで日本と同じ品種のお米が栽培されています。日本のお米の方が、確かに美味しいですが、その違いをお米の国以外の国民が理解できるのか?
彼らが「とびきり美味しい日本のお米にものすごく高いお金を払う」のか??
「そこまで美味しくはないけれど、十分に納得できるお味で、買いやすい値段のお米を選ぶ」のか。(ちなみに私は後者です・・)
そもそも、お米文化の中で育った私たちだからこそこんなに美味しいお米が好きなんだとも思うのです。私は農家の娘で、美味しいお米が大好き!死ぬ前に食べたいのは「白いご飯と梅干し」と答えて、笑われた経験があるくらいです。が、そんなお米好き、ヨーロッパには滅多にいません。
次に、試食の問題です。美味しいお米を、美味しく食べてもらう。これ、炊き立てをシンプルに食べてもらうのが一番だと思うのですが、試食の場合は難しいです。で、今回はなんと「ヴェリーヌ」というグラスにサーブするスタイルが採用されました。考案者は、食ビジネスコンサルタントの 花野敬子さん 。レシピも花田さんによるものでした。(花野敬子さんが代表取締役を務めるフードラポのHPは ⇨こちら )
百笑市場、名古屋食糧、木徳神糧、3社が持ってきた3種類のお米、それぞれの特徴に合ったレシピでパエリア風に炊き込んだものや柚子胡椒をちょっと効かせたマスカルポーネソースをトッピングしたものなど、「フランスのスーパーで買える食材を使った食べ方」を展開。
これに関しても、実は私は疑心暗鬼で、こんなふうに凝った食べ方でお米の特徴がわかってもらえるかな?と思っていたのです・・花野さん、すみません。本当に、先入観だけの、勉強不足な人間でした。
実際に試食を展開してみると、さすがフランスの食ビジネスの分野で実績を残している花野さんのレシピ。各国の来場者から、大好評だったのです!!
レシピの話の前にまず、日本のお米のおいしさは、多くの人に理解されると痛感したエピソードを。食のプロが集まる場ですから、当然と言えば当然なのかもしれませんが以下のような反応がありました。
「この味でこの金額はとてもアトラクティヴだ」
「これまで食べていたお米とは、全く違う食感と甘味がある」
「お米の1粒1粒がしっかりしていて、べたっと粘土みたいになっていない」(sushi, yakitoriの店のにぎり寿司は、シャリがひとかたまりになっていたりします。これ本当)
「いいお米を探していたので、ちょうどいい発見だった」
「美味しいことはよくわかるが、自分たちの店で出すには高価すぎる」(*この方はフランスの地方都市でどんぶり専門店を経営。フランスのどんぶりはご飯が多すぎて、最後に残してしまうのだから最初からいいお米を選んで量を少なくすれば?フードロスにもなるし、とアドバイスしたところ、納得した様子でした)
また、たとえアジア系の人でも、その人がアジアで働いているとは限らない、ということも発見でした。ノルウエー、デンマーク、オランダ、トルコ、など(ヨーロッパ以外の他の地域もあったはず)アジア以外の国で和食レストラン経営するアジア人が、クオリティを求めて日本のお米を探していました。
考えてみれば、これだけ世界中にSuhi 、Yakitori、があるのです。ばーっと広がった「エセ」(失礼)日本レストランと呼ばれていたお店も今や他店との差別化のためにクオリティを重視している。加えるなら、日本のわさびやお醤油、ビールなども彼らアジア勢のおかげでシェアを拡大した、ということです。ありがたいですよね。大切にして、仲良くやってゆかねばです。これは脱線ですけど、本当に、日本のメーカーの皆様、よくご承知された方がいいと思いますよ!
スタンドに立ち寄った方の中には、今取引しているお米のサンプルを持参した人もいました。木徳神糧の秋田こまちと粒を比べて、透明感が違うとか、こっちには砕けたものが入っている、など、細かくチェックして、日本のお米のクオリティに感心されたご様子。精米技術も違いますから。
つまり、以上から分かる通り、私の「お米の国以外の人に、美味しいお米がわかるのか?」というおごった考えは大間違いだったのでした。
次に、レシピの方
「sushiやおにぎりにする食べ方はよく知っているけれどこういう食べ方もあるんだ、ということがわかって興味深い」
「これなら普段の料理に使える」
「意外な組み合わせなだけに、お米のおいしさが際立つ」
「ベジタリアンでグルテンフリーだから、誰にでも食べてもらえる」
といった反応。私自身にとって、本当に学びの多かったSIAL 2022の5日間。
この個人的な学びが、いろんな人の参考になるのではと思いブログにまとめた次第です。
花野敬子さん考案レシピの1例。
シソの葉、柚子胡椒など、和の香りも好評。
生ハムにも合う日本の美味しいお米。
JREのブース。日本の美味しいお米のために、日本の農家を応援しよう!!!農業無くして人類の未来もありません。最寄駅からSIAL会場へ日本と韓国のブースが集まったホール8なにしろ広いです。訪問を予定される方は、サンプルやパンフレットを入れるカートと、スニーカーをお忘れなく!
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