
2015年の写真ですが・・・
建築文化財博物館。
先日、(2019年5月)
ゴールデンウイークにパリに来た
東京の友人にオススメしたところ
とても好評だったので、ブログにアップします!
東京の国立西洋美術館で現在、『ル・コルビュジエ展』が開催されていることからもわかるように、ル・コルビュジエはとても人気の高い建築家。
そしてル・コルビュジエといえば、
マルセイユのユニテ・ダビタシオンです。
ユニテ、つまり集まったもの、アビタシオン、つまり住居。住居が集まって一つになったもの・・・団地、ですね。
シテ・ラディユーズ 〜輝く都市 とも呼ばれています。
なぜ耀く都市なのかというと・・・
ル・コルビュジエが導き出した
『近代建築の5原則』をウイキペディア等で見てくださいませ。
この『近代建築の5原則』の全てを具現化したのが
マルセイユのユニテ・ダビタシオンなのだそう。
ぜひ行きたい!
しかし、マルセイユは遠い。
それがパリで見られるのです! 最高だと思いませんか?!
建築文化遺産博物館へGO !トロカデロ駅を出りてすぐ。
前置きが長くてすみません・・・
じゃ、早速中へ入ってみましょう!

お邪魔しま〜す❤️
玄関を入ると、コート掛け。

このワンクッションのスペース、使い勝手良さそうです。
日本では玄関があって当たり前ですが、私の住むぼろアパートはドアを開けるとすぐ、直接に住空間。
さらに先へ進みましょう・・・
リビングが見えます。

壁の色や、スイッチのデザインなどもいい感じ。
階段がはしご状態なので、
窓から入る光をさえぎらず、室内が明るい。
階段下は、電話コーナー。

昔、山梨の実家でも階段のところに電話を置いていました。懐かしい。

電話コーナーの反対側、
リビングに入ってすぐ左手がキッチン。

とてもコンパクトながら
細かいところまで上手に空間を使っています。
こまごました工夫をいちいち実感し、感心しつつ見学していると、写真の枚数がかさんでかさんで・・・・
戸棚をあえてナナメに切ってあったり・・・

そしてこの、お茶目な色使い!!
キッチンは、いわゆるシステムキッチンのハシリといった感じ。

アルミ素材だと思うのですが、(ステンレスかな?)厚みがあって、いもののような風合いです。
もう、いちいち可愛すぎて、
ママレンジにしか見えません。

↑ で、やっぱり工夫があるでしょう??
蛍光灯むきだしの照明すら、かっこいいです。

ル・コルビュジエお得意の仕切りを兼ねた家具が、キッチンとリビングの間に。

この、「向こうが見渡せる高さ」、
絶妙です〜〜〜〜〜〜

ダイニングスペースの天井は
モジュロールの寸法で結構低め。
が、その先、
リビングは吹き抜け天井!
だから、狭苦しい感じがしない!!!

低い天井が、こんなに親密な
いい味わいを出すとは、知りませんでした。
第一、食事をするときは
座っているので、決して天井低くないわけです。
キッチンとダイニングの仕切り家具に
お皿などを収納・・・

ダイニングテーブル側から食器を取って、
そのままテーブルに並べることができる!

そして開放的なリビング!全面窓から、マルセイユの光が燦々と降り注ぎそう!!

インテリア類も良いですね❤️
機能的で、かわいい。

全面ガラス張りの窓の向こうは、テラスです。(マルセイユなら、ここから海を見渡せるのかな〜)

こうやってみんなが座っていると縁側みたい! 笑
決して豪邸ではないですし、100平米越えの広々マンションでもないですが、住んでみたいと思わせる楽しさがあります。

今思ったのですが、ここ、何平米あるんだろう・・・調べますね。メザニンをカウントしない純面積(というのかな?)なら、せいぜい70平米がやっとでは?
そのメザニン部分 ↓

ダイニングの上に、何があるのでしょう?
抜け感のいい階段を上って、見に行きましょう〜〜〜

ジャーン! 夫婦の寝室です!
ここもやはり、仕切りを兼ねた家具で機能的に。
でも全面棚にせず、一部光とりの抜け部分を確保している。これ、小さいことに見えてとても重要だと思います。これでどんなに心地良さがアップすることか!
夫婦の寝室から、テラスとリビングを見下ろしたところ。

夫婦の寝室を出て、廊下を進むと、向こう側(突き当たり)に子供部屋が2つ。

廊下には押入れ(クロゼット)とシャワー、トイレ、洗面所がそれぞれ別にありました。(確か)

子供部屋①
ベッドの背の向こうは、洗面コーナー。

これがその、洗面コーナー。

朝、身支度するときに小さなバスルーム(ここんちはシャワールームでしたが)1つでは家族全員には不便です。
自分専用の洗面台が部屋にあればその不便を十分、解消できます。
2つある子供部屋はこんな感じで隣り合っていて、

子供らの気分次第で引き戸を開き、
広く使うことも可能。
子供部屋②

とても狭いですが、広くしたい時は広くできるので実際に住むと狭苦しい感じはしないと思います。
第一、ご覧ください!窓側はこの抜け感ですよ!
ひと続きのテラス!!
つまり、リビング側の窓から一直線に子供部屋の窓まで光が抜ける!
風通しも最高でしょう!!
そして、やっぱり縁側❤️

ル・コルビュジエ、仕切りの天才ですね。
テラスには、作り付けの石のテーブル。(コンクリートだったかも・・・)


ここに立ちながら、つくづく思いました。
「なんでこのプランを活用しないのか」
と。
日本の団地(社宅)に住んだこともありますし、木造モルタルのアパートも経験しました。
子供が2人いる家族がわずか70平米程度のスペースにこれだけ豊かに暮らせるとしたら、もう余計なことは考えずユニテ・ダビタシオンを造って!と言いたい。
各自の部屋があって、プライバシーも十分で、テラスや吹き抜け天井のリビングもあって、光と風が通り抜けるアパート。
欲しいものが全部そろっています。
最後に、ここは玄関。

多分、家族の掲示板みたいに使うのかな?
こういう工夫も、小さなことですが暮らすと大きいんですよね。
ル・コルビュジエさん、こまごまとした暮らしやすさをあれこれ考えるのが大好きだったのかもしれないな。そんな風に思いました。
おまけとして、
建築文化遺産博物館が
どんなところか、少し写真を。

フランス各地の建築遺産の模型が
集まっています。
どれも歴史上のある時点で、国王などの要望で
作られたもの(だったはず)。
その場所まで行かずとも、研究ができるように・・・

こういう歴史的遺産を見たくて出かけて、思いがけずユニテ・ダビタシオンを観れたのですから、ラッキーでした。
しかも、窓からはこの絶景!

サッカーユーロ杯前だったのでエッフェル塔にボールが飾ってありますね。
近代建築の展示フロアずっと奥にユニテ・ダビタシオンが見えます。(わかるかな?)

実際に住んでいる気分になって(座ったり、ドアを開けたり)
見学できるというのも、とても良かったです。
ル・コルビュジエファンのみなさま、
建築ファンのみなさま、
エッフェル塔ファンのみなさま、
心からオススメします!
Cité de l'architecture et du Patrimoine
1 Place du Trocadéro et du 11 Novembre
75116 Paris
東京の友人からのお土産。
バイブルになりそうです! ありがとう!!
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角野恵子の共著書、翻訳本、よろしければ手にとってご覧くださいませ。
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