keiko's paris journal <パリ通信 - KSL> keikoparis.exblog.jp

パリ在住21年ライター&コーディネーター角野恵子目線のパリ情報です。Keiko SUMINO-LEBLANC, journaliste japonaise, FOOD et Life Style.


by KSL
プロフィールを見る
通知を受け取る

Concours Création et Saveurs 新人シェフのコンクール @エコール・フェランディ

a0231632_00134438.jpg


フランス最大の乳製品メーカー
président プレジデントが主催する料理人のコンクール
concours Création & Saveurs コンクール・クレアシオン&サヴール(創造と味覚コンテスト)。

2016年11月、
第7回目となる大会が開催され
最終審査の現場を見学させてもらいました。

会場は、Ferrand Paris エコール・フェランディ・パリ。
料理人、パティシエ、ブーランジェ、
そしてサーヴィスまで、
ガストロノミーに関する全てを教える公立校です。



コンクール・クレアシオン&サヴールは、
数ある料理人コンテストの最初のステップとすべく、
7年前にプレジデント社が開設したのだそう。


特徴は、豪華な審査員たち!
MOF(フランス最優秀職人)シェフや、星付きシェフが
22名会場に集まり、最終審査を行います。
その審査員の中に、
小林圭シェフの名前を発見!
コンクールを見に行きたくなったポイントです。


今回は、約30名の挑戦者(21〜31歳)があり、
書類審査を通過した8名だけが
フェランディ校に集合。



実は、フェランディ校にも、ずっと興味がありました。

公立の学校で、
とても質の高いガストロノミーの一切を教える。
どんな学校なのだろう・・・?
ずっと見に行きたいと思っていたのです。

小林圭シェフと、フェランディ、
この2つが決め手となり、見学させてもらったような次第。




フェランディは
百貨店ボンマルシェからそう遠くない場所にある
煉瓦造りのシックな学校。

校舎の中は、どこもそうじが行き届いていました。

a0231632_00142646.jpg




審査員の登場を待ちつつ・・・


a0231632_00151875.jpg




a0231632_00175484.jpg





審査員たちは
サーフされる1皿を、隣同士でシェアして味をみ、
ジャッジする仕組み。



a0231632_00154258.jpg

このテーブルのセッティングは
フェランディの生徒たちが担当。



審査員リスト!
有名どころがずららららら〜〜〜〜っと。

a0231632_00165880.jpg





会場となる教室(?)には花もあり、
造花かと思って近づいたら
ちゃんといい匂いがしました。
生のお花!
やるなー!

a0231632_00160801.jpg






a0231632_00163859.jpg

パリ6区の一等地。

こんなに恵まれた環境を
ガストロノミーの現場で働くことを志す若者たちに
提供している。
フランス、素晴らしいと思います。

フランスという国が
今後も世界で影響力を発揮するために
国家として何をすべきなのか、
ちゃんとわかっているのだと。



フランスの料理学校といえば
コルドンブルーが有名ですが、
私立ですし、
生徒たちは外国人がほとんど。

そこまで膨大な授業料の準備がなくとも
真剣に勉強したい若者たちには
こうして
その機会を提供しているのですね。





a0231632_00172512.jpg




挑戦者たちの厨房へ!


a0231632_00145570.jpg




二つ星レストラン『ル・グラン・レストラン』
シェフパティシエールの
Nina Métayer ニナ・メタイエさん。
(検索すると「ニナ・メティエ」でヒットしますが、
発音に忠実なのは「メタイエ」だと思います)


a0231632_00181809.jpg




挑戦者1人につき
アシスタント(フェランディの生徒)が1人つきます。
公平にくじ引きで!


a0231632_00184267.jpg


厨房では、調理がスタートする前に、
各挑戦者が持参した材料一式が
調理前の新鮮な素材だけかどうか、
すでに調理されたものが混ざっていないか、
厳しくチェックするそう。


a0231632_00190728.jpg

ピカピカの厨房!!!

審査員のチェック事項はいくつもあり、
「調理台は常に清潔か」
「アシスタントに対し有効な伝達ができているか(教え方はうまいか)」
なども含まれていました。





ソースの「モト」ですね。

a0231632_00193008.jpg


女性の挑戦者も2名!
頑張れ〜〜〜〜!!!

a0231632_00194751.jpg





こちらは別の調理場です。
こんな環境で(審査員にぴったりつけられた状態で)
いつものように料理ができるものでしょうか。
メンタル面でも
大変なことです。

a0231632_00322456.jpg






先ほどのソースの「モト」も
この通り!

a0231632_00330146.jpg





熱で暖められながら
盛り付けを待つ皿たち。
全く、レストランと同じ環境です。
(「いいレストラン」と同じ)


a0231632_00333101.jpg



厨房から、審査員の待つ会場へ!

サーヴはフェランディの
生徒達が担当!

a0231632_00292033.jpg





審査員の皆様!


a0231632_00200968.jpg





写真左に小林圭シェフ。

a0231632_00354445.jpg

(なんだか・・・ストーカーの気分ですよ・・・)





どの挑戦者も、メイン1品と
デザート1品を
時間内に完成させます。
(時間オーバーは大きな減点対象に・涙)


a0231632_00335754.jpg


先ほど厨房で見たソースですね。






a0231632_00341713.jpg





そして、別の挑戦者の料理 ↓

a0231632_00345988.jpg





確か、魚介と野菜が
今回のコンクールのお題だったはず。

そして優勝者は?!


Château de Brindos シャトー・ド・ブランドスのシェフ
John Argaud ジョン・アルゴーさん!
おめでとうございます!!


公正なブランインドテストで優勝。
ちなみに、厨房の様子を審査する審査員と、
料理を味わって審査する審査員は
全く別の人が担当し、
その審査員どうしの情報交換も一切なし。
誰かを贔屓することはできません。




さて、
ずっと見てみたいと思っていたフェランディ。
校門をくぐった瞬間から、
すれ違う生徒一人一人がみんな
私に挨拶をしてくれました。
挨拶を徹底する学校が、フランスにあったとは!
サーヴィスの世界では、挨拶は基本中の基本。
ホテルでもそうです。


生徒たちの身なりもきちんと整っているし、
さすが、
素晴らしい学校だと思いました!

この日、教えて貰ったところによると
生徒はフランス人に限らず、
外国から学びに来ている人たちも多いそうです。




中庭に面した
パティスリーの厨房。
アジア人らしき若い女性の姿も。


a0231632_00360203.jpg

きれいに掃除中。ピカピカ!!



思うのですが、
例えば和菓子のノウハウは
「門外不出」というか、
閉鎖的というか、
女性が作ることすら許されていないイメージがありました。
日本料理の世界は
外国人だけでなく、日本女性に対しても
排他的かもしれません。





門外不出、一子相伝的、
そうやって
希少価値を高める策もありますが、
その分野は
大きなムーブメントには発展しない・・・ですよね?
どうなのでしょう?
(「そんな風に広げたくないんです」、と
反論されそうな気もする)




フランス料理の現在の発展は
真剣に「学びたい」と願う人に
広く、平等に教えるという
姿勢によるところもおおいにあるのでは。



a0231632_00362043.jpg

フェランディ、知ることができてよかった!




あと、プレジデントといえば
バターであり、カマンベールである、
フランスで一番メジャーな乳製品メーカーなのですが、
彼らの話を聞けたのも良かったです。

例えば、
レストラン向けと、スーパーで売っている一般家庭向けのバターは
同じプレジデントでも、全く別物なのだそう。
シェフたちがプレジデントのバターを選ぶのは、
クオリティーに対するコスパがすぐれているから。
(小さい作り手のバターは、大量に料理に使うには高価すぎるし
品質や仕入れが安定しないこともある、などなど)

小林圭シェフに
プレジデントの製品を使用しているのか質問したところ

「(姉妹ブランドの)Galibaniのマスカルポーネを使っています。

(プレジデント、ガリバニともに)
小さい作り手の製品と比べてもいいものもがあるので
それを選んでいます」

とのお話でした。




また、メーカーサイドの話によると、
商品の製造・品質管理は
想像を絶する厳しさなのだそう。
小さい作り手が何かのミスを起こしても、
被害者は数人程度でしょう。
しかし、フランス全土はもちろん、世界中に輸出されている
プレジデントに、もし何かあったら?!




プレジデントにしても
フェランディにしても、
そして審査員や挑戦者のシェフたちにしても、
この日会場にお邪魔させてもらったからこそ
知りえたことがいくつもありました。
労を惜しまず、現場に出向く。
今後も肝に銘じたいと思います。
(なんのレポートなのか
よく分からない締めくくりになりましたが)




* * * * * * *

角野恵子、こんな仕事をしています。→こちら
取材、コーディネート、旅のお手伝い、ご質問etc コンタクトはこちらからどうぞ。→こちら


応援クリックお願いします → にほんブログ村 海外生活ブログ パリ情報へ




                                                what's new in paris ?  パリ情報毎日更新 → a0231632_18374182.jpg      
   

                                                    my daily life  日々のスナップ → a0231632_1838120.png

Commented by あたふた at 2017-01-15 09:26 x
最後の一文でズコっとなり、そしてそうだよね!と大きく頷く私がいました!
同感です!一流といわれるものや人、上手に表せないのですが、そういうものに出逢ったときに感じることって、そこだなあ〜〜と思うのです!
(「一流」とひとことで言っても高額とか有名とか、そういうことではなく。。)
例えば、講演やコンサートや、書籍なんかもそうですしね、日常の中にも溢れていると思うのですが、そういうものを見たり聞いたりしたときに学ぶことって、やはり姿勢とか生き方とかなどの哲学に通ずる(大袈裟!?)ようなものだと感じます!
毎回、襟を正すような気持ちになります。(長続きしないから、間を空けずに触れていたいと思います。。)
きっと恵子さんは、日々、前に向かって行きたいというお心をお持ちで、それだからきっと、そのようなことを学び取ることができるのでしょうね!
こんなこと言うの変ですけど、今回の記事はただのリポートではなく、私的に(勝手に)「恵子さんらしい」ものが伝わってきて、ますますファンになりました\(^o^)/
(生意気なことを言いましたが、、!)
Commented by keikosuminoleb at 2017-01-16 15:49
> あたふたさん

涙が出ます〜〜〜〜!
こんな風に感じてくださる方がいらっしゃるんですね、
私、ブログやっててよかった!!

実はこの日曜日朝から、天井からの水漏れがあり
夏の引越しからこっち、絶えることなく発生する諸問題にほとほと
疲れ果てました。(リポートとは無関係ですが)
さっき(月曜朝です)は猫の餌鉢が木っ端微塵に割れ、
なんだろう? この連続?? 
と思っていたところに、あたふたさんからのメッセージ。

また前を向けそうです。
向きます!!

元気付けられました、本当に有難うございました!

by keikosuminoleb | 2017-01-14 04:52 | イベント & お披露目 | Comments(2)