谷口ジロー展@ヴェルサイユ 『夢見る人』


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ヴェルサイユ宮の「エスパス・リショー」にて
日本の漫画家・谷口ジローの展覧会
『夢見る人』展が開催されています。
2016年3月12日〜5月15日!

開催に先駆けた11日、
プレス関係者とともにじっくりと
展示を見せてもらいました。


エスパス・リショーは、開館してちょうど1年の
新しい施設です。
が、その起源は18世紀に遡り、
もともとはフランス国王の病院として建てられた
建築物なのだそう。
つまり、ヴェルサイユ宮殿の一部です。



今回の谷口ジロー展が
第3回目の展覧会になり、
なんと、ついこの間までは『星の王子さま』で知られる
サン=テグジュペリ展が開催されたばかり!



そんな場所で、
日本の漫画家の展覧会が行われています!





その様子を、順を追ってお見せしますね。
(iPhoneの写真でゴメンなさい・・・)



まずはエントランス。
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障子のような、イサムノグチの照明のような
説明書きの演出。
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展示は、テーマごとに分けられ
「Le Grand dehors  大いなる外部」
「Le sens de humain 人間を考える」
「Mémoire, racine et Nostalgie 記憶、ルーツ、ノスタルジー」
など。
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この企画に大いに貢献された、フランス著作権事務所代表取締役の
コリーヌ・カンタンさんによると、
谷口ジロー作品は本国日本よりも、ヨーロッパで
高く評価をされているのだそうです。
その理由は、まず何よりもイラストが美しいから、と。
だからこそ、かのルイヴィトンが『トラベルブック』を
彼に依頼したのですね。
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HP ルイヴィトン「谷口ジローが描くヴェネツィア」


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王家の病院だったエスパス・リショーは、
さすがの荘厳さですが、
このだだっ広い空間を展示に利用するのは、なかなか難しいそうです。
演出家の工夫で、時にダイナミックに、
時に親密に、展示スペースが作られていました。
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作品『歩く人』を中心に、
240の原画その他を展示。



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『孤独のグルメ』も、もちろん!





谷口ジロー作品が仏訳されて、
今年でちょうど20年だそうです。

一人の日本人として、
こんなに素晴らしい作家が今、日本に存在することを、
本当に誇らしく思いました。
(私の手柄ではないことは、よくわかっています!!)


先ほどのコリーヌさん曰く、

ルイヴィトンのトラベルブックを
一つのストーリーで描いた作家は彼だけ

と。
確かに、同シリーズの他の本はどれも、
旅先で見たスケッチ集です。
漫画家として、
旅のスケッチの中に物語を盛り込んだことも
独創的で、芸術的ですよね。





日本の漫画が、
18世紀のフランス建築の中に展示されていることからして
ものすごい驚き!!
感動しました。




Exhibition "Jiro Taniguchi, l'Homme qui rêve"

open :
水〜日, 12 時 〜 19 時
tel入場料 : 01 30 97 85 15

2016年3月12日〜5月15日

入場料 :5ユーロ




注:
ヴェルサイユ宮殿入り口とは別の場所に、入り口があり
長々と並ぶ心配なし。
中庭は誰でも無料で入場可。
クール・デ・サンターこちら と合わせて
利用されてはいかがでしょう。
これからの新緑の季節、満喫できると思います。







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以下、すみのけいこの共著です!
どうぞ宜しくお願いします。







by keikosuminoleb | 2016-03-14 01:10 | museum 美術館・名所 | Comments(0)

パリ在住26年ライター&コーディネーター角野恵子目線のパリ情報です。Keiko SUMINO-LEBLANC, journaliste japonaise, FOOD et Life Style.


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