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Je suis Charlie - 意味

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1月8日
『シャルリー・エブド』紙編集室襲撃事件の翌日、
正午に、
パリのノートルダム寺院に鳴り響いた追悼の鐘のニュースが
日本でも報道されたと聞いています。

この同じ時に、フランス全土の官庁、企業、学校でも
犠牲者への黙祷が捧げられました。
私の娘たちも、それぞれの高校と中学校で
黙祷を行ったそうです。
この事件が、フランス全体に及ぼしている衝撃のほどを
想像していただけると思います。

正午、私の住むパリ郊外の街では、
教会の鐘の代わりに、消防署のサイレンが鳴り響きました。
悲しいサイレンでした。

この日、日が落ちると、SNS経由の呼びかけで
各人が窓辺にキャンドルを灯し、犠牲者への追悼と
この事件への連帯の意思を示してもいます。


JE SUIS CHARLIE
(ジュ・スイ・シャルリー=I'm Charlie、ボクはシャルリー) と
黒地に書かれた文字の画像が、事件の1時間後には
ネット上で拡散されました。
作者は、無料配布のファッションマガジン『Styliste』の
アートディレクター、Joachim Roncin さん→ Le Monde
「言葉が無く、シンプルに3つの語句だけを書いた。
タイポグラフィーは、『シャルリー・エブド』からとった。
いつも息子と一緒に『Where's Wally? (フランス語ではOù est Charlie?)』
を開いているので、この表現は自然にあらわれた」





今週日曜日、午後3時には、
レピュブリック広場で
『Marche Républicaine共和国民(フランス国民)の行進』
が予定されています。→Marche Républicaine

政党の枠を超えて、フランスが一つになる日です。
フランスは一つだ、と示すことが
ファシストに対する唯一の意思表示だと信じて。
(残念ながら、オランド大統領のこの呼びかけに
フロン・ナショナル党の代表者は応じていません。
サルコジ前大統領は、すぐに協力 →Le Figaro
1月7日の時点で、エリゼ宮に出向いてもいました。

オランド大統領も、事件直後、現場に1時間内に到着していたそうです。
フランスの政治家の行動の早さに感服します )



1月9日のル・モンド紙に寄せられた、
ド・ビルパン氏(シラク大統領時代の首相)の文章抜粋を、以下に。

Notre devoir est de résister à l'esprit de guerre
au nom de nos valeurs démocratiques.
La seule victoire que puissent espérer les fanatiques,
c'est de nous convaincre que
nous menons une guerre total.
- Dominique de Villepin / Le Monde , 09.01.2015

私たちのすべきことは、
私たちの民主主義的価値観のもと、
好戦感情に(戦争支持に走らぬよう)抵抗することだ。
狂信者が願うであろう唯一の勝利は、
私たちに本物の戦争を勃発せざるを得ない、と
納得させることなのだから。




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Commented by kanafr at 2015-01-10 12:27
私達の会社でも、1分間の黙祷を行いました。
シャルリ―の事件は、本当に衝撃的な事件でした。
事件は犯人射殺で終わりを迎えようとしていますが、今回の事件によって、イスラム教徒を一括りしてみたり、意味のない差別や憎しみを抱いてはいけないと思っています。シャルリ―社の風刺画は、特定の人物に向けられたものであって、そんな意味のない差別や憎しみを持つ事は、彼らのやってきた意味のない差別を揶揄し世の中の矛盾を鋭くついていた意思に反すると思っています。
ドヴイルパンの記事、№2から聞かされていました。まさにその通りだと思います。
それにしても身分証明書の事といい、最初に入り口を街がる素人ぶりと、警備が手薄になる時期を狙った用意周到なプロぶりとが、矛盾していますよね。
Commented by kaolulu-nv at 2015-01-10 15:23
JE SUIS CHARLIE はどこから来たのかと思っていました。とても早かったですよね。事件当日にフランス中の街で人が広場に集まって「JE SUIS CHARLIE」と掲げていた映像は、もちろん日本でも報道されましたが、なんという行動の早さ!と驚きました。日本では、災害などがあっても、当日の動きは緩慢、政治家は翌日来れば早い方です…。
日曜日は行進もあるのですね。
本当になんて結束力、連帯力なんだろう。
国民戦線(FN)党は参加しないというのは、少し恐い気もするけれど、思想も「自由」なので、強要はできないということかな…。フランス人はみんな哲学者だから、きっと、憎んだり恨んだりせずに、愛で一つになれるだろうと、私も信じています!
Commented by keikosuminoleb at 2015-01-11 01:39
*kanaさま、
オランド首相の演説も、立派だったと思いました!
今回の一連のフランス側の対処の早さ、正確さは、
賞賛に値します(上から目線で申し訳ないですが)。

テロリストは、風刺漫画家が書かなくても
誰が何もしなくても、
一般人を殺しにやってくるものだと思います。
幼稚園を襲ったことなどからそれがよくわかります。

私たち一般人の願いは、
テロ行為も戦争もいらない、それだけです・・・
Commented by keikosuminoleb at 2015-01-11 01:51
*kaoluluさま、
心強いエールをありがとうございました!!!

上のお返事コメントにも書きましたが、
今回のフランス政府、テロ対策部隊の対応の早さも
素晴らしかったです。
こういうことから、フランス人は
国家を信用できるようになるんだと感じました。

ちゃんと国が助けに来てくれる、と、信じられる。
そういう国を作れる。



ところで、今、日本で繰り広げられているという
「表現の自由を振りかざすフランス」
「移民にフランス化を強要するフランス」
という意見、適切ではないですよね。
「言いたいことも自由に発言できな社会が健全か?」
「相手を理解するために、コミュニケーションの努力を放棄するべきではない」
そういった考えを、異文化、異教徒をたくさん受け入れてきた
歴史を持つ古い国・フランスは、
自分たちの経験から導き出したと思います。
それが表現の自由ということだと。

日本の秘密保護法の対極にある考え方かもしれません。

by keikosuminoleb | 2015-01-10 00:52 | パリ郊外と日々の暮らし | Comments(4)

パリ在住26年ライター&コーディネーター角野恵子目線のパリ情報です。Keiko SUMINO-LEBLANC, journaliste japonaise, FOOD et Life Style.


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