タイジエム Thaizième ! パリのタイ家庭料理店

【2019年9月追記】
タイジエム再開を待ちながら、いろんな店を試し、
現在一番のお気に入りは『ラオワサナ』です⇨ こちら!
タイジエムと同じアルベール通りにあります。




【2018年5月26日追記】

私の心の拠りどころ『タイジエム』が
昨日の営業を持って終了。
アルーンとブンチャン夫婦は
この店を他の経営者に譲ります。
大変名残惜しいですが・・・
彼らは一回り大きな店を見つけ、
営業再開する予定です!


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これまで、ほんとうにお世話になりました!!
ありがとう!
ごちそうさま!!!


*****

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Thaïzième (FB) タイジエム、という名のタイ料理のお店。
パリ13区に引っ越してよかった!
と、心から思えるのは
このお店のおかげです。
(写真はビーフサモサ 4ユーロ
ココナッツミルクのグリーンカレー 8ユーロ
もち米 2ユーロ)


タイ人の奥様アルーンさんと、
ラオス人のご主人ブンチャンさん、
それぞれ故郷からフランスへ亡命し、
様々な職歴を経て、2015年11月念願の飲食店をオープン!
「アルーンの料理は最高だからね!」
と、ブンチャンさん。
妻が料理をし、夫がサーヴィス。
文字どおり二人三脚の、素敵なご夫婦!!!






というわけで、今年の夏
13区に越してきた私は、ほぼ毎日
タイジエムで食事をしました。
(というか、今もしています・・・)
何しろ安い!
それに、料理のタレも、厚揚げも、全てが手作りなんです!

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Kao pad sapalot
パイナップルとピーナツ入りタイチャーハン
8ユーロ)

エビとタイライスの炒め物。
エビがゴロゴロ入っています。
添えられたレモンや生野菜は
しゃっきり新鮮。

*注:小さいながらも開放感のある店内。
本当にタイにいるかのよう!




前菜の生春巻き。
普通、生春巻きは、鶏肉とエビがメインの具ですが
私は鶏肉を抜いてもらい、代わりにTOFU
注文が入って初めて作るので、
こんな臨機応変も可能なんですね。

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(生春巻き 4ユーロ)

そのお豆腐が技ありで、
アルーンさんがさっと揚げた厚揚げ。
だから、満足感も十分❤️





小さなカゴの中にもち米。
可愛いです〜〜〜。
ついでに言うと、
スプーンとフォークを横に並べるのも
タイだな〜という感じ。
好きだわ❤️

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野菜炒めを注文したら
特別にエリンギを入れてくれました!





タイバジルの野菜炒め。
ビーフかチキンか選べます。
が、私はやっぱりTOFU。

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ライスをつけると、プラス1ユーロ。





パッタイ!

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これに使うタマリンドのソースを
アルーンさんはタマリンドの果実を買ってきて
作っているという!
美味しいわけですよ。
(ちなみに長方形の物が、TOFUです〜)





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肉料理もありますよ!
というか、基本肉のメニューが多いです!
「フランス人はお肉が好きだから」
と、アルーンさん。

タイジエム名物、ラオス風ネム(春巻き)!

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カリッと焦がしたライスに、
微発酵させた豚肉が混ざっていて、
これを、レタスに巻いて食べます。
ミントとコリアンダー(パクチー)も
一緒に巻いて。

ハーブ類が新鮮でしょ〜〜〜〜!

一度、このラオス風ネムの仕込みを
ちらっと見たのですが、
かなりの大仕事のようでした。
研いだお米に潰したニンニクをたっぷり加えて・・・
すごいなあ、アルーンさん・・・


もう1品、
向こう側に座っている
我が次女が食べようとしているのが
「パリで一番美味しい」(次女のジャッジ)
ロックラック。
角切りにした牛肉のソテーと
ソースを絡めたオレンジ色のライス。
レモンを絞って・・・
これに、目玉焼きをプラスするのが一般的。

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そして手前、私はベジタリアンボブン!

ボブンは、ベトナムの大衆料理で
米粉の麺の上にレタスやハーブ、春巻き、
牛肉の炒め物をのせたもの。
麺とハーブは冷たく、
肉と春巻きは熱々・・・
スープはなしです。



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フランスではかなり一般的な料理ですが、
肉を食べなくなった私は、
ボブンを食べることももうないと思っていました。
が、タイジエムは優しい!
タロイモ入りベジタリアン春巻きを揚げてくれて、
肉の代わりに厚揚げをプラス!
(私は「エビはいらない!」というのでTOFUのみ)

実はこれまで「ボブンは中途半端に冷たくておいしくない。
なんでみんな、こんなものを喜んで食べるんだろう?」
と思っていたのです。
ここのは春巻きと厚揚げが熱々で、
たっぷりのレタスはシャッキシャキ!
一口ごとに「ヘルシーだな〜」と感じ
そして他の店とは比べられないほど美味しい。
新鮮な材料、作りたて、自家製ソース
などに、美味しさの秘密があるのかも。



風邪を引いた日は、トムヤムクンならぬ
トムヤムTOFU
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これぞ、癒しの味・・・
からさは調整してもらえます。
私は辛くしてもらいました。
というのも、
辛いものは作らないよ。
ここはフランスだからね、フランス人に合わせなくちゃ」
と、ブンチャンが言っているので。
(そのわりには、タイバジルの炒め物は
結構HOTです!笑)

フランスの面々は、このスープを前菜として食べ、
さらにメインを食べ、
そしてデザートも。
よく食べるわ!
飲み物も飲むし・・・


飲み物は、ロゼワインもありますが
(アジア料理にはロゼが合いますね)
やっぱりご当地ものを選びたい。

タイのシンハービールの他に
ビールは3種類あって、
ラオスのナンバーワンビール
「ビアーラオ」が
ブンチャンのおすすめ!
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デザート❤️
私のイチオシは、ココナッツ風味のタイ流プリン。
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なんと、温かいのですよ。
そして卵が濃い!
茶碗蒸し以上に卵の味がします。
すごくお腹いっぱいになる。

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びっくりしたのは
フレッシュマンゴーを添えた
ココナッツ風味のもち米!
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リ・オ・レという
フランスの伝統デザートがありますが、
それのタイ版、という感じ。
おはぎなど、甘いもち米になれた私たちには
結構馴染める味です。
最初はびっくりしましたが!
で、これもあったかいんですよね。
面白いですね、タイのデザート。

我が次女の一番のお気に入りは
バナナとチョコレートの春巻きです。
揚げたての熱々が出てきます!
美味しいに決まってますよね。





アルーンさんとブンチャンさん!
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この夏、引っ越し直後の不安定な私を支えてくれました。
本当にありがとう。
そして、いつも
心のこもった美味しい料理をありがとう。





余談ですが、我が家にネットが引かれるまで
ここでWi-Fiを使わせてもらってもいたんですよね。
一生の恩人です。
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しかも、ネットを使わせてもらいに行って、
キュウリのサラダをご馳走になってしまったという・・・

アルーンさんはタイの人らしく、
ブッダの教えを大切にしているのだそうです。
アルコールも飲まない。
以前、店先に飾っておいた鉢植えが
何者かに盗まれた時は
「いいのよ、きっとその人には花がなかったんでしょう。
うちにはたくさんあるから」
と言っていた・・・


そんな優しい
アルーンさんと、ブンチャンさんのお店です!
観光スポットからは離れていますが、
メトロ14線に乗ればシャトレから7分。
(最寄り駅Olympiades または Bibliothèque François Mitterand)
ぜひ食べに来てください!!
いいお店です。





68 rue Albert
75013 Paris
tel. 09 83 77 09 71
定休日;日曜









【お知らせ】
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Commented by Atafuta at 2016-10-14 16:47 x
恵子さん、13区にお引越しされたのですね!前のル・ヴェジネの様子もとても素敵で、いつか散歩してみたいと思っておりましたが、13区も趣きがあるところが多くて素敵ですね!何しろ、このレストランが美味しそうです!シタディーヌの「place d'Italie」に宿をとれば、気軽に行けそうですね。この写真達を見ると、滞在中毎日行ってしまいそうです。
ご夫婦のお人柄にも惹かれますね!
ご主人のこの発言、なんと広い心!!
泣きそうになりました。
Commented by keikosuminoleb at 2016-10-15 19:38
> Atafutaさん

コメントありがとうございます!! お元気でしたか?

そうなのです、13区に引っ越しました。
ル・ヴェジネにさよならをするのは思いの外辛かったですが、
タイジエムのご夫婦のおかげで、今の生活も大好きです。
本当に「遠い親戚より近くの他人」なんですね。

話は変わりますが、今週木曜日夜、
タイの国王が亡くなられたニュースを見ました。
日本では報道されたか・・・
で、すぐに、アルーンさんとブンチャンさんのことを思い出し、
翌日お店に行ったのです。
そしたら二人とも黒を着ていて、
店内には国旗が喪の状態で掲げられていました。
「私たちはみんな、小さい頃から国王を見て育ってきた。
私の故郷の田舎にも国王はいつも来てくれて、
病気の人を看病したり、農業を指導したり。
国王はいつも私たちのそばにいた。
だからみんな悲しいの」
と、アルーンさんが教えてくれました。

自分はこれまでアジア諸国のことを何も知らなかった、
と、気づかされるばかりです。
そして、「遠い親戚より近くの他人」で
日本もアメリカのご機嫌ばかり伺うのをそろそろ止めて、
同じアジアのみんなと仲良くやって行く努力をしたほうがいいなと思うんです。

Commented by mariarica at 2017-05-11 23:53
角野さんは
やはりInstagramよりも
blogで拝見した方が
醍醐味があり
見逃す事も少ないので
此方をフォローさせていただきました
ご活躍を楽しみに
しております
thaiziemは Parisで1人でも
行きたいお店の一つで
ありがとうございます。
Commented by keikosuminoleb at 2017-05-13 17:57
> mariaricaさん

ありがとうございます!!
日本の友人からは、私のInstagramが不親切(文章が少なく、つまり情報が得にくく、タグばかりで読みにくい)だとよく言われるのですけど
ブログで丁寧に説明しているのでそっちを読んでほしー!と
常々思っていたのです!
(携帯画面で文字を打つのはかなり苦痛です)

ですので、mariaricaさんのコメント、本当に嬉しいです!!
「そうよ、そうそう、そうしてもらいたかったのー!!!!」
と叫びそうです・笑

Commented by あき at 2018-07-12 03:34 x
はじめました!
7月からパリに留学していて、美味しいタイ料理が食べたいなと思って検索していたらこちらの記事にたどり着きました!!
めっちゃ食べたい〜と思ったら、
閉店されタンですね。。。;;
移転先ってもう決まっているのでしょうか?もしよかったら教えていただけると嬉しいです!!
Commented by keikosuminoleb at 2018-07-17 14:40
> あきさん

こんにちは!
タイジエムの新店舗は、多くの方々が心待ちにしているのですが(もちろん私もその一人です!)
まだ決まっていないようです。
先日、アルーンとブンチャン夫婦にばったり会った時に直接聞いたのですが
急いではいないと言っていました。

私も、タイジエム閉店以来、新たないい店を探しているのですが
13区にこれだけタイ、ラオス、ベトナム料理店があっても
なかなかタイジエムのような店は見つかりません。
いい店はありますけどね。

タイジエムのニューオープンを待ちながら
別の店情報をアップします。今の所はそれしかできないです、残念ながら!
by keikosuminoleb | 2016-10-13 22:01 | FOOD | Comments(6)

パリ在住26年ライター&コーディネーター角野恵子目線のパリ情報です。Keiko SUMINO-LEBLANC, journaliste japonaise, FOOD et Life Style.


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